来る。きっと来る。

コミュニケーションプロデュースグループの責任者をしています古田です。

 

リング・らせん・ループという鈴木光司さんの名作シリーズを知っていますか?

高校生の頃から、夢中になって、何度も読みました。

 

貞子が井戸から、そして、テレビ画面から出てくるあれです。

 

“天然痘ウィルス”、“呪いのビデオ”、“コンピューターウィルス”、

“リアルワールド“、”バーチャルワールド“が、

三つの物語中で体温を引継ぎならが絶妙に絡み合って進行していく最高傑作SF。

 

そういえば、今年の新卒入社のみんなは1998年くらいの生まれですかね。

リングが映画化され、貞子旋風を起こしたのがちょうど1998年。

そうか、みんなはRing Ageだ。Golden Ageみたいに言ってみたけど嫌かな(笑)

 

コミュニケーションプロデュースグループは、新型コロナウィルスの影響を受けて、リアルなイベントが軒並み中止になり、

もっぱらオンラインイベントの企画と製作をしています。

元々は「5G時代の到来に向けてイベントをDXしよう!」と、昨年から動き始め、

多少時間をかけながら進めようとしていたところに、このウィルスによって一気に進みました。

 

今、政府は「新しい生活様式の実践」を唱え、

ビジネスにおいても「ニューノーマル」なんていう言葉が浸透してきていますね。

 

”生活様式”の変化。

 

ライフスタイルの変化であれば、ロハス、エコ、ビーガンなどなど、思想の話ですが、今、言われているのは、「“生活様式”が新しくなる」ですもんね。

 

弥生時代に高床式倉庫という建築様式が生まれ、作物を保存できるようになり、

稲作が始まり定住することができるようになりました。

それまでの狩猟生活から、稲作に生活様式が変わったきっかけですね。

“様式の変化"という言葉が持つ意味を、

これくらい大きな変化を想定して、未来を予想するようにしています。

 

イベントに関しては、参加者が

足を運んでまで体感したいフィジカルイベントは、

オンラインでは本当に実現できない特別体験に価値が集約され、

オンラインでもフィジカルでも、どちらでも可能な体験はオンラインイベントに集約されていく。

そんな二分化が進んでいくのでしょう。主催にも参加者にもwin winだから。

 

ということで、

最近はオンラインイベント現場にばかり出ています。

オンラインイベントに現場があるの?と思うかもしれませんが、オンラインなのはあくまで参加者で、コンテンツが生み出される現場がちゃんとあります。

イベント現場って、やっぱりいいなー!!って思います。

 

本番終了した瞬間の、体の中から何かがスーっと抜けていく感覚は何なんですかね。

就職して20年経った、今でもそれは変わらず起きます。

そして、スタッフのみんなと握手を交わしながら感じる達成感。(今はエアーでね)

 

それと、現場は人を飛躍的に成長させてくれます。

スポーツでいうところの、試合や大会期間中に、急激にレベルアップするアレです。

 

自粛により、合宿研修のような座学の2ヶ月を過ごしていた、

Ring Ageの新人達も現場ラッシュ到来です。

みんな、生き生きしている。

広告・イベント業界激動の時代に、

ニュータイプのイベント屋になってください。

 

新型コロナウィルスが世界を変えている今年、イベント屋人生をスタートさせた君達は、

オンラインとリアルを行き来しながら体験を作り上げることができる、

ハイブリッドネイティブ世代となるのでしょう。

 

オンラインイベントは、

コンテンツも、出演者も、主催者も、スポンサーも、参加者も、画面の中にいて、

配信オペレーションを行うスタッフは画面の外から、オンライン上の世界をコントロールする。

コンテンツの世界を作り上げる演出進行スタッフは、画面の中の世界に身を置いてコントロールする。

 

企画をする時は、画面の外から、中の世界の見え方をイメージしながら考えたり、外からオンライン上のコミュニケーションをコントロールするシミュレーションをしたりね。

 

 

先輩社員の皆さん。

社会やイベントビジネスにおいて、今、大きな変革が起きてはいますが、

目の前のやるべき事に目線を戻せば、

これまで通り、培ってきたスキルと経験を生かして、

「新しい体験を作っていく」ことに変わりはありません。

 

この仕事は、自分の毎日を材料にして新しい仕事を作っていけるから面白い。

自分のスキルと経験を細かく因数分解してみてください。

どんな材料を持っているのかを知ることができます。

 

そして、これからチャレンジしようとするものが、

どんな因数で構成されているのか、どんな因数を必要としているのか

分析してみてください。

実現のための道が見えてきます。

 

今、オンラインイベントを企画する時に、私が意識しているのは、

フィジカルなイベントを作り上げるために身につけてきたスキルと経験を因数分解して、

組み合わせを少し変えてみたり、刺激を与えてみたり、ちょい足してみたりすることです。

 

先入観は一旦、リセットです。

何せ、生活様式が変わっちゃうこの時代に

せっかくクリエイティブワークをしているのだから。

今こそ、自分たちの可能性と守備範囲を拡げちゃいましょう。

 

追伸

今、リング・らせん・ループのプロモーションイベントを行うとしたら、

リアルとオンラインを行き来する体験つくるだろうな。

 

そしてこの先、いつか

貞子のように、画面の中から本当に出てきてリアルとつながる時代がくるのかな。

 

 

<リングの因数分解>

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